以前の解説
【
基礎編】 【
遠距離】
中ジャンプ(MJ)攻撃が届くかどうかの微妙な間合いを中距離とした上で話を進めます。
この距離、地上技の間合い外であっても気は抜けません。
…例えば主人公草薙京さんがMJした場合…
➡ 予備動作(4F) + MJ上り(11F) + MJ下り(14F) + 着地硬直(1F) が合計フレームとなります。
単純に足していくと、全体で30F・浮いてから26Fとなります。
これは着地して硬直が解けるまでのフレームですから、実際にJ攻撃が自キャラに到達する時間は20F前後です。そして、この性能のジャンプが飛び交うのがKOF13の日常とも言えます。
…他方で、様々な調整上の特徴により
最長リーチのJ攻撃ギリギリ先端を当てたところでそれが大ダメージコンボに結びつきづらいというのもこのゲームの特徴です。
中距離戦は基本的に有利な状態で接近し、近距離でブッ〇す為の布石であり、
ストリートファイターが「中足合戦」で陣取りをするように、KOFでは「飛び合戦」を通して陣取りし合うと置き換えられます。
ストリートファイターの中距離戦では、「
置き技・差し込み・踏み込み」などの表現で三竦みを捉えることがありますが、カプゲー勢にも馴染み易いようにKOFの中間距離の飛びを前述の三竦みに倣う形で整理しようと思います。
①「踏み込み」の飛び ➡ "触りにいく飛び"
端的に言えば、リーチの長い技の先端を引っ掛けるように飛び、そうして得た有利フレームから近距離の択に持ちこむ飛び方を指します。
…J攻撃をガードさせた場合の硬直差は、大まかな原則として以下の順になります。
①【弱攻撃<大攻撃<特殊技(奈落等)≦JCD】
②【SJ・MJ攻撃<NJ・HJ攻撃】
(組み合わせや調整に関しては面白い話が沢山ありますが蛇足なので我慢…)
ガード時最も硬直差が大きいのはNJ・HJからのふっとばし攻撃(22F)・最も小さいのは全ジャンプからの弱攻撃(12F)です。
この値から着地までにかかるF数と着地硬直1Fを差し引いた値が触った側の有利Fになります。発生や持続などの点で弱攻撃の方が触り易い傾向にありますが、高めにガードさせてしまうと有利から択るどころか不利すらあり得ます。
従って、大きい有利Fから太く択をかけたい場合には、JCDで触ると良いということになります。
JCDで触りに行く際の状況を確認して
①ガード時: 有利フレを活かして択 (二度飛び・ダッシュ投げ・ダッシュ下段等)
②ヒット時: 距離を詰めて起き攻め
③カウンター時: 追撃コンボ
と使い分けられると強いです。この確認には慣れも必要ですが、トレモでガード設定とカウンター設定を共にランダムに設定すれば、効率的に練習することができます(GIF参照)。
「先端で触れるように飛べばよい」というと簡単に聞こえますが、ランやバクステ・前後転も含め、前後の出し入れが速いペースで繰り返されるゲームですので、この距離判断には傍目以上に技術介入の余地があります。
更に言えば、KOFの場合は飛んでいる時間が多い為に「横の出し入れ」に加えて「上下の位置関係」を考慮しなければならず、ああ見えて色んな事を瞬時に判断しながら飛んでるわけです。
見た目の忙しなさもあって「バッタゲー」のそしりを受けがちですが、実のところ勝つためには状況判断の細かなお作法も重要なんです!(カラテでJCDバラ撒きながら)
【
基礎編】のところで初級者の方に「ズル技」を持つキャラを勧めたのは、こういう瞬時の判断をある程度ごまかしながら対戦できるためです。
【自分は如何に楽をしながら、相手には難しい判断を如何にして強いるか】
…というのは立派な勝ち筋の一つですから、遠慮なくズルしましょう!(キムでJCDバラ撒きながら)
今回解説した踏み込みに相当する「触りに行く飛び」を基本として、その他の中距離での飛び方がどのように位置付けられるのかを次回以降整理します。